ポイントを押さえて、良い家を建てよう！>北海道の寒さをしのぐ方法とは？

北海道というところは冬に氷点下10度以下になる場所がたくさんあって
暖房器具だけに頼るのには限界があります。

小さな家の場合は、周りを廊下で囲むなどの工夫もできないんです。

人間が暮らす部屋の壁１枚を隔てた外は極寒です。

もちろん昔は、石炭などを使った暖房器具を
１日中付けておけば良かったわけなんですが
その燃料代も、バカになりませんよね…

そこで海外から1940年〜1950年代にかけて
北海道に初めて伝わったのが「断熱施工」なのでした。

ここでこの断熱施工を簡単に説明していきます。

断熱施工とは、簡単にいえばグラスウールやロックウールなどの
断熱材を外壁の内側に詰める施工方法です。
これにより外の冷気が壁を通して
室内に入るのを防ぐことができるんです。

グラスウールとは、ガラス繊維でできた綿状の素材のことです。

一方、ロックウールは、鉄炉スラグなどに石炭などを混合して
高温で溶解し生成される人造鉱物繊維を指すのです。

なぜ、グラスウールやロックウールは
断熱材として効果があるのかといえば
繊維が空気を抱き込むためです。

これは、人間が冬に着るウールやダウンの衣服と同じような原理で
空気は比熱が大きいので、熱が伝わりにくくする力を持っていて
グラスウールなどの繊維が
大量の空気を抱き込むことで
断熱効果を高めることができるのです。

分厚い羽毛布団を掛けると、冬暖かく感じます。

あれは羽毛自体が暖かいわけではなく
体から出る熱で暖められた空気をたくさん抱き込んで
外からの冷気を入れないようにしているから暖かいのです。

北海道の石炭産業の衰退と1973年のオイルショック以降
グラスウールやロックウールの断熱材を活用した施工方法は
北海道で一気に広がっていったのです！