ポイントを押さえて、良い家を建てよう！>断熱材の意味って、なんだろう？

断熱材という言葉は、そのまま言えば
｢熱を絶つ材料｣という意味になります。

はじめのうちは、冬の時期に寒い外気を部屋の中に入れない。
という事が目的で始まった内断熱工法でしたが
いつの間にか｢断熱材｣という言葉が一人歩きをして
｢夏の暑い外気も中に入れない｣と考えるような人が増えていきました。

そのために、省エネルギーという観点から
断熱材の厚さはより厚く、より熱の伝わりが
遅いものに変わっていっています。

ここで一番言いたいのは、実は従来の内断熱工法は
夏の暑さ対策にはそれほど効果がないということなのです。

なぜなら、断熱材が｢蓄熱材｣｢保温材｣といった役割を果たしてしまうからです。

もう少しわかりやすく説明すると、冬に外出するときに
ウールやダウンジャケットを着ることがあると思います。

家の断熱材は、まさにこのウールやダウンジャケットのような働きをしています。

つまり、壁の中にあって、室内の暖かい空気をため込んで
外気の侵入を防いでいるのです。

空気というのは、液体や気体と違って、比熱が大きいので
温度を上げたり下げたりするのに時間がかかるんです。

そして残念なことに、家の断熱材は、ウールやダウンジャケットのように
熱くなったからといって脱ぐことは、できないのです。

その結果、起こるのが｢夏の温度上昇｣です。

わかりやすくいうと、普通の家はダウンジャケットを着込んだまま
夏を過ごしているということになります。

なので、室内の温度が上昇するのも当然といえば、当然なのです…

夏の断熱材は、太陽からの熱を蓄える蓄熱材のようになっていて
夜外気が涼しくなっても、室内の温度は
高いままになってしまうのです。